一人ぼっちの巡の話<盲目2>
僕のお姉ちゃんは、間違いなくおかしい。
頭のネジが数本飛んでいる。
楽しいことが大好きで、自分が楽しむためならどんなことだってする。
その犠牲者の一人が、この僕だ。
幼い頃、姉に誘われて入ったサッカーチーム。
姉は、天才というやつだった。
そして支配的でもあった。
僕はというと、せいぜい秀才レベル。
お姉ちゃんは僕に嫉妬の矛先が向くように仕掛けた。
どうやったのかなど、僕に見当もつかない。
ただ、それが原因で僕の人間性は取り返しのつかぬほどに歪んでしまった。
お姉ちゃんは僕がそれに気付いているのを、おそらく知っている。
それでも悪びれる風はない。
それでも僕は、お姉ちゃんが大好きだ。
お姉ちゃんは、僕の家族。
それだけで、十分だ。
・・・ああ、吐き気がする。
昔のことなんて思い出すんじゃなかった。
僕は自分が、わからない。
でも、これだけは断言できる。
僕は僕が。
・・・・・・大嫌いだ。
To Be Continued...