一人ぼっちの巡の話<盲目6>
あれから一週間も経たないうちに、みんなの死体が発見されたらしい。
僕はというと、暫く錯乱状態で、まともに話もできない状態。
何度も腕を、首を、足を、掻き毟った。
そして今。
1ヶ月ほど経って、やっと落ち着いてきた。
その間親族で話し合ったらしく、僕は今日からいとこの家に引き取られることになった。
泉める。
僕によく似た同い年の男の子。
少し気弱な、可愛い可愛い僕のいとこ。
中学に入学してからというもの、忙しくて会えてなかったが、元気にしているだろうか。
今日はめるの家の近くの駅で待ち合わせの予定だ。
めるが来るのを心待ちにしながら、僕は電車を降りた。
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